住宅取得資金贈与の注意点
縮小傾向にありました直系尊属(父母、祖父母)から住宅を取得する際の資金の贈与を受ける場合の優遇税制の注意点についてみていきます。
条件に気を付けないと多額の贈与税が発生する?
この制度は、父母などからの贈与により住宅を買う資金をもらうため、特例の条件をきちんとクリアしないと、通常の暦年贈与として課税がされてしまいます。仮に省エネ等住宅の場合は手続き通りに行えば1,000万円までは課税されない制度なので、もし条件を満たしていないと、177万円の贈与税が発生してしまいます。
気を付けるべき点は?
住宅取得資金贈与の非課税の条件は複雑ですので適用する際は、必ず税務署、税理士にご確認ください。
特に注意すべき条件を示しますと、以下のとおりです。
- 贈与にあたり贈与契約書を作成し口座振り込みにて贈与する。
親子間での資金の流れを明確にすることで税務リスクがカバーされ相続などのときにも対応ができます。
- 振り込んだ通帳の資金は、全額を必ずこの制度の対象となる物件に費消すること。
振り込まれた金額を家具の購入やリフォームなどに充ててしまうケースもあり、その場合は、後に辻褄を合わせたとしても贈与資金がこの制度に充てられていないと判断されることもありますので注意が必要です。
- 贈与を受けた年の所得に注意すること。
贈与の年に、合計所得金額(退職金、譲渡所得の各種控除前なども加算)が2,000万円以下(新築等の家屋の床面積が40m2以上50m2未満の場合は1,000万円以下)でないと、この制度は適用できませんので、確定申告前では間に合わず、贈与すると決めた時に所得金額を予測していませんとこの条件に引っかかる恐れがあります
- 夫婦の共有持分にする場合に資金の調達とは異ならない持分割合にすること。
贈与や自己の手持ち資金があった場合に、配偶者の持ち分を調整し少し多くしておくというようなことをされるケースもありますが、その多くなった部分を配偶者への贈与として扱われますので、持分割合は慎重に計算した方がよいです。
住宅資金贈与は取り扱いの難易度があり、贈与時から登記時までの管理が必要です。特に、確定申告時になって適用できないとなることのないようにスケジューリングをしておくことです。具体的な手続きは、事前に税理士・税務署にて詳細の確認をされて進めて頂けるようお願いいたします。
各税制度の特例の利用には一定の条件があります。フロンティアホームは資産税に詳しい各専門家(税理士・弁護士・鑑定士等)と連携してサポートしています。
ご相談・お問い合わせ TEL:04-2929-2231
担当:売買営業部 まで