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良い不動産ポートフォリオの構築とは

良い不動産ポートフォリオの構築とは

今から20年程前は特に高収入サラリーマンの方々に対しても収益物件購入の融資が出たものですから、特に減価償却が見込めるRC造(鉄筋コンクリート)マンションを求める方が多かったです。中には所有物件は全てRC造で1Rばかり・・・中には融資が出るので遠方で購入した方も多いと思います。でも偏った不動産ポートフォリオで良いのでしょうか?そこに潜在的なリスクは存在しませんか?

建物管理に長い事携わる中実際の現場から我々が感じているのは、構造やエリアに偏るものではなく、それぞれの物件特徴や役割に注目しながら、一方で潜在的リスクを洗い出し分散投資をしていく資産形成が良いと考えております。近年は台風や地震だけでなく温暖化に伴う気候変動が著しくなってきており、土地が低く水に近い場所や地盤の弱い場所などはリスクが伴います。こういったローケーションでいくら利回りが良いからといっても購入するのは避けた方が良いでしょう。また建物の構造体に関してですが、例えば前述のRC造などは減価償却期間も長くそれに対応しての融資期間、お住まいの方々の快適性など様々な利点が存在します。一方で建物の年数経過によってEVや受水槽ポンプ外壁などの修繕の可能性、固定資産税も総じて木造物件よりも高いです。むしろ将来的な事を考えた場合、固定資産税も安価で比較的建物解体しやすい木造建築の方が出口を描きやすい(=最終的に土地で売却)ケースも多数存在します。

良い不動産ポートフォリオの構築とは

また物件の場所ですが、オーナー様ご自身でも車や電車で少なくとも1時間くらいで見て回れるところが良いでしょう。ご自身の物件をウォッチ出来、現場から色々と感じる部分に関しては、我々管理会社も全く同じであります。空室の原因があれば現場にヒントがあり、管理会社と一緒に考え、ご入居者様にご満足いただける様に対策を講じていく必要があります。

纏めますと現在考えられる潜在的なリスクに留意し、様々な建物の構造体やそのタイプ(1Rだけでなく1LDKやファミリータイプなど)、場所は1時間圏内でウォッチ出来る範囲で物件所在が一カ所に偏らないのが望ましいと我々は考えます。お伝えしたいのは溢れる書籍など机上の投資術で頭でっかちになるよりも、現場からの声や意見がとても大切であると感じています。様々な金融機関もご紹介が可能ですので、お気軽にご相談下さい。

弊社のオーナー様が以前「レジデンシャル、特に1Rは出入りが激しいので原状回復が大変。商業テナントビルは世話が無いので良いね」を仰っていました。ところがこのコロナ禍になって飲食業を中心に家賃の減額交渉や退店なども目立つようになり状況は一変。「やはりレジデンシャルは底堅いね」と仰っていました。どちらかがいけないという事ではなく、偏らずバランスを保っていく事が肝要だと考えています。

皆さまはどの様にお考えですか?

フロンティアホーム 代表取締役 中川潤